さんぽみち

まちあるきの雑記帳

名村造船所船渠跡

大阪市住之江区北加賀屋4丁目、名村造船所船渠跡です。

大阪市顕彰史跡第237号に指定されています。

大阪市顕彰史跡のパネルは敷地内、門を入ってすぐの壁のところに掲示されています。2023年11月5日の「すみのえアート・ビート2023」で入場した際に撮影しました。

大阪市顕彰史跡第237号「名村造船所船渠跡」  (大阪市住之江区北加賀屋4丁目)

大阪市顕彰史跡第237号「名村造船所船渠跡」

名村造船所は1911年に安治川右岸・北安治川通1丁目(現在の此花区西九条付近)で創業し、その後1913年には、木津川と三軒家川に挟まれた難波島(現在の大正区三軒家東付近)に工場を構えました。

1931年に当地・北加賀屋の村尾船渠工場を所有していた大阪窯業から、この地の船渠を買収し、第二工場の第1船渠としました。さらに1943年には第2船渠を増設しました。

戦後は空襲被害などもなかったことから、漁船製造から復興を図り、中堅造船所として海運業界を支えました。

しかし産業構造の変化やオイルショックなどを背景に、1979年に建造された海上保安庁の巡視船「くまの」が最後の建造船となり、1979年に閉鎖しました。

当地は造船所としては廃止されましたが、アート活動の拠点となる「クリエイティブセンター大阪」として、年1回開かれる「すみのえアート・ビート」の会場になるなど、町おこしの一環としての利用がされています。

2007年には、経済産業省より近代化産業遺産に認定されています。